慢性咳嗽再考
副鼻腔気管支症候群と慢性気管支炎
喘息 Vol.20 No.2, 31-35, 2007
副鼻腔気管支症候群(sinobronchial syndrome;SBS)は, 慢性・反復性の好中球性気道炎症を上気道と下気道に合併した症候群である. ほとんどの場合, 原因不明でさまざまな病態を含むと考えられるが, 治療法として14・15員環マクロライド系抗菌薬や去痰薬などの薬物療法が有効であるという点が共通している. 慢性気管支炎(chronic bronchitis:CB)は, 有害な粒子やガスの吸入によって生じた慢性の下気道炎症性疾患である. CBの原因のほとんどはタバコ煙であり, smokers bronchitisとも表現される. 治療法としては禁煙が最も効果的である. SBSとCBは慢性の湿性咳嗽を呈する気道疾患であるという点で類似しているが, 原因や治療法の点では異なっているため, 異なる疾患として捉えられる.
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