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わが国における骨代謝研究のあゆみ

骨免疫学の現状と将来

高柳広

THE BONE Vol.20 No.5, 105-111, 2006

骨と免疫系は, 骨髄微小環境やサイトカインなどの多くの制御分子を共有し, 非常に密接な関係にある. 関節リウマチにおける炎症性骨破壊の研究は, 両者の融合領域である骨免疫学に光を当てた. その後, 種々の免疫制御分子の遺伝子改変マウスに骨の異常が見い出され, 骨免疫学の重要性が浮彫りになった. 近年では, 骨芽細胞, 破骨細胞と造血幹細胞の関係も解明され, 骨免疫学は多方面に発展しつつある. 【はじめに】骨と免疫の連関は古くから観察されてきた. しかし, 運動機能と感染防御という異なった生体機能を扱うが故, 臨床医学でも基礎医学でも異なった分野として発展し, 統一的な理解は深まっていなかった. 特に, その両者をつなげるメカニズムがわからなかったことが, 大きな障壁となっていた. この壁を破る最も大きなきっかけは, 破骨細胞分化因子(receptor activator of NF-κB ligand:RANKL)の発見である. これまでは, 骨代謝と免疫が相互作用する現象を観察しても, そのメカニズムは推測の域を出なかったが, RANKLによってその相互作用の分子理解の第一歩が始まった. また, 遺伝子改変動物の貢献も忘れることができない. 遺伝子改変マウスの細胞を用いれば, 特定の免疫制御分子が, 骨に与える影響を証明することが可能となったのである.

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