<< 一覧に戻る

わが国における骨代謝研究のあゆみ

特集にあたって~わが国の骨代謝研究40年の歩み

須田立雄

THE BONE Vol.20 No.5, 15-19, 2006

日米の近代骨代謝研究は内分泌学研究の一部として始まった. 骨代謝研究の専門学会〔日本骨代謝学会と米国骨代謝学会(American Society for Bone and Mineral Research:ASBMR)〕が創設されたのは1980年前後のことで, 私が骨代謝研究を始めた1960年当時は骨代謝研究の専門学会は日本にも米国にも存在しなかった. 当時, 日本では日本内分泌学会, 米国ではEndocrine Societyの年次総会が骨代謝研究の主要な研究発表の場となっていた. このことを最も端的に示しているのが, 1981年に創設されたASBMRのニューマン賞歴代受賞者リストである(表1). この賞は「骨の石灰化機構」について, 1958年「エピタキシー学説」を提唱したWilliam F. Neuman博士の業績と遺徳を顕彰して創設されたASBMR最高の賞である. 受賞者リストには近代骨代謝研究を代表するビッグネームが並んでいる. 表1を見て気付くことは, 初期の受賞者がほとんどすべてカルシウム調節ホルモンの研究者で占められていることである.

記事本文はM-Review会員のみお読みいただけます。

メールアドレス

パスワード

M-Review会員にご登録いただくと、会員限定コンテンツの閲覧やメールマガジンなど様々な情報サービスをご利用いただけます。

新規会員登録

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る