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不整脈治療の最新動向―薬物療法か非薬物療法か―

発作性上室性頻拍

平尾見三

Pharma Medica Vol.25 No.5, 11-15, 2007

「はじめに」1. 概念 発作性上室性頻拍(paroxysmal supraventricular tachycardia;PSVT)は, 動悸発作が突然始まり突然停止する(sudden onset & sudden termination)のを特徴とし, 主にリエントリーを機序とする. ここで意味する“上室性”とは, 心室より上部, すなわち心房(心房に連結する静脈を含む)あるいはヒス束分岐部より上部を発生源とするか, あるいは頻拍維持にそれらが不可欠なものを意味する. 心電図上, 心拍数約150~200/分, QRS波形・幅は非頻拍時と同様のnarrow QRS頻拍を呈する. しかし, 脚ブロック・心室内伝導障害, 心室早期興奮を合併する場合はwide QRS頻拍となる. 通常, 器質的心疾患は合併しない. 2. 分類と発生機序 PSVTの大半は房室結節リエントリー性頻拍(Atrioventricular nodal reentrant tachycardia;AVNRT)か, 房室リエントリー性頻拍(Atrioventricular reentrant tachycardia;AVRT)が原因である. その他には, 洞結節リエントリー性頻拍, 心房頻拍[Atrial tachycardia;AT(リエントリー性, 異所性)]が存在する. 発生機序はリエントリーと異常刺激形成である. 前者には解剖学的障害物周囲を大きく旋回するmacroreentryと, 解剖学的障害物なしに旋回するmicroreentryがある. 後者には, 洞結節以外の組織から発生する自動能亢進・早期後脱分極・遅延後脱分極がある. 頻拍中の12誘導心電図上のP波形, QRS波との関係からPSVTの診断とおよその機序推定がなされる(図1,2).

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