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関節リウマチ治療への抗体医薬の応用―可能性と限界―

Pharma Medica Vol.25 No.4, 9-12, 2007

「はじめに」抗体は多種多様な病原微生物に対応するために多様性をもつと同時に, 特定の抗原のみを認識するという特異性をあわせもつ. この特徴を生かした抗体医薬は, 感染症や癌, 免疫疾患など幅広い疾患の治療に応用できる可能性を秘めており, 医薬品の開発において現在最も注目されている分野の1つである. 1890年に北里・Behringにより抗毒素が発見され, 破傷風とジフテリアに対する血清療法が確立された. この発見は免疫現象が抗体によって起きることを示すものであり, 抗体を用いた最初の治療である. 1958年にはPorterとEdelmanにより抗体の構造が明らかにされ, さらに1974年には利根川により抗体の遺伝子再構成の機構が解明され, 膨大な多様性を獲得するメカニズムが明らかになった. さらに, 1975年に世界ではじめてモノクローナル抗体の作製方法が確立された1). 特定の抗原を認識するモノクローナル抗体の作製が可能となり, 抗体医薬はより現実のものとなる. 1980年代に入り, 癌細胞に発現している抗原を認識するモノクローナル抗体を利用した癌治療が考案された.

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※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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