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今,感染症は

HIV/AIDS

中村匡宏岡慎一

Pharma Medica Vol.24 No.8, 27-31, 2006

「はじめに」HIV(human immunodeficiency virus)感染症の治療は1996年に多剤併用療法(highly active antiretroviral therapy ; HAART)が導入されて以来, 大きく進歩した. ウイルスの増殖を抑制し, CD4陽性リンパ球を増加させることにより免疫能を回復させ, 後天性免疫不全症候群(acquired immunodeficiency syndrome ; AIDS)による死亡や日和見感染症を減少させ, 患者の生活の質(quality of life ; QOL)を改善させた. I. HIV/AIDSとは HIVはCD4陽性リンパ球に感染し, 細胞内で増殖し, 細胞を破壊していく. やがてCD4陽性リンパ球が減少し, 細胞性免疫が低下する. そして細胞性免疫の障害によってさまざまな日和見感染症や悪性腫瘍のリスクが高くなる. 特定の疾患を発症したときにAIDSと定義される. II. 治療の目標 HAARTによりHIVの治療は大きく進歩した. しかし, 体内のウイルスを完全に除去するには最低60年間かかると推測されており, 現実的にはウイルスを完全に除去することは不可能である1). したがって, 現代の治療の目的はウイルスの増殖を抑えることによる免疫機能の回復と維持, HIV関連罹病率死亡率の軽減, QOLの改善である.

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