文学にみる病いと老い
第72回 「わが母の記」井上靖
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- 掲載誌
- Pharma Medica Vol.30 No.12 206-210, 2012
- 著者名
- 長井 苑子 / 泉 孝英
- 記事体裁
- 抄録
- 疾患領域
- その他
- 診療科目
- その他
- 媒体
- Pharma Medica
私の母は, 今年の4月に, 自宅で夜半にふらつきから転倒し, 左大腿骨頸部骨折*3を起こした. 緊急入院手術をして, 95歳という高齢でありながら, なんとかリハビリ*4にこぎつけて, リハビリを中心とした慢性期病棟に移った. しかし, まもなく, 病室で2回目の大腿骨頸部骨折をしてしまった. いわゆるドミノ*5骨折であろうか. さすがに, 死にたいと弱音を吐いていたが, 2度目の手術も無事にクリアーして, おそまきながらのリハビリが始まった. 最初の入院から数えると, もう半年が経過している. 知人からは, 「高齢の長期入院では, 必ず認知症が出てきますよ」とおどかされた. クイズや好みの本, 新聞, テレビ, DVD*6での映画鑑賞, リハビリとしてのジグソーパズル*7, などなどを日常的に継続してきた. ありがたいことに, 知人, 私の友人, ご近所の方などの訪問が継続しており, 会話も複数の人と交わせる. こうしたことすべてが, 本来の母の平常心を保持する力と相まってか, 現在のところ, 耳は遠いが, ボケは基本的にないという状況である.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。
