特集 災害ストレスとPTSD:災害医療の観点から
惨事ストレスへの対処
掲載誌
Pharma Medica
Vol.30 No.12 49-52,
2012
著者名
谷知正章
/
重村淳
記事体裁
抄録
疾患領域
精神疾患
診療科目
心療内科
/
精神科
媒体
Pharma Medica
「はじめに: 支援者のストレスは一般被災者以上である」災害支援において, 被災者のメンタルヘルスケアが非常に重要であることはいうまでもなく, メディアの報道もそちらに傾きがちである. その被災者を支援する支援者・救援者(以下, 支援者)のメンタルヘルスは注目されることが比較的少ない. しかし, 実はそのストレス反応は被災者よりも高い割合を示す1). 支援者は, その業務を通じて被災し, 混沌とした惨状の最前線で遺族・遺体と関わり, 不眠不休の働きが求められる. 二次災害の危険性や, 最悪の場合は殉職の危険性をも伴う. 被害が大規模の場合には, 支援者が1人でできることへの無力感や罪責感を特に感じやすい. 自らが被災者である場合も少なくなく, 家族の安否確認が取れない, 亡くなっているなどのなかで働き続けなければならない状態は, 沈痛の極みである. さらには, その支援活動が社会から受け入れられればよいが, 非難や中傷の対象となる場合もあり2)3), 心の痛手はより広がることとなる.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。