前立腺癌
第8回 PSA時代の待機療法
排尿障害プラクティス Vol.14 No.2, 63-67, 2006
PSAテストの普及でlow risk前立腺癌の比率が増加している. PSA導入以前の「待機療法」は正確には「待機遅延内分泌療法」と呼ぶべきで, PSA時代の「待機療法」はこれらlow risk前立腺癌を対象とした「PSA監視療法」と呼称を使い分けるべきであろう. なぜなら「PSA監視療法」では, PSAの動態をモニターし, 必要な時期に手術や放射線療法といった積極的な治療介入を2次治療戦略としているからである. この戦略の長所は過剰治療を避けられる可能性があることだが, 根治治療の開始時期が遅れる可能性とそれに伴う精神的不安が短所である. しかしわれわれの調査では「PSA監視療法」中の患者のQOLは全く損なわれていなかった.
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※記事の内容は雑誌掲載時のものです。