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食後高脂血症の新しい捉え方

冠動脈硬化症と食後高脂血症

酒井尚彦

The Lipid Vol.18 No.4, 41-46, 2007

高脂血症(脂質異常症)は動脈硬化性疾患の大きな危険因子の一つであるが,これまでその診断はいわゆる「早朝空腹時」に行うのが一般的であった.しかし,最近食後におけるトリグリセリド(TG)またはTRL(TG-rich lipoprotein)の増加のピークが増高・遅延・遷延する病態が見い出され,これを食後高脂血症と称し,生活習慣が欧米化するにつれて虚血性心疾患(CHD)の危険因子の一つとして注目を浴びるようになった.食後高脂血症の動脈硬化惹起性はTRLの一つである(カイロミクロン)レムナントの増加によることが推察されており,レムナントの動脈硬化惹起機序に関しては細胞生物学的,分子生物学的に明らかにされつつある.ただ,食後高脂血症の問題点として,その定義・診断法が確立していないことがあげられ,レムナントに関してもその測定法は必ずしも完全なものではない.最近開発された血清apo B-48の測定は簡便かつ信頼できる食後高脂血症の診断法となりうるとともに,CHDの新しいマーカー(危険因子)としても期待されるものである.

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