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基礎講座 糖尿病モデル動物

遺伝子操作による糖尿病モデル動物

窪田直人大杉満寺内康夫戸邉一之門脇孝

Diabetes Frontier Vol.17 No.6, 783-787, 2006

「はじめに」近年, わが国において糖尿病患者数は増加の一途をたどり, 厚生労働省が平成15年に発表した糖尿病実態調査によると, 糖尿病が“強く疑われる”人が約740万人, “可能性を否定できない”人が約880万人おり, わが国で計約1,620万人にも上ることがわかった. このうちの95%以上が2型糖尿病であり, 2型糖尿病患者急増の背景には高脂肪食, 運動不足といった生活習慣により, 肥満, インスリン抵抗性を有する者が増加していることがあげられる. 2型糖尿病は, 複数の遺伝因子に加えて環境要因が組み合わさって発症する多因子病であり, その1つひとつの因子は, 単独では2型糖尿病を発症させる効果は弱いが, 複数の因子が組み合わさると2型糖尿病を発症させると考えられている. 近年のわが国における糖尿病患者数の急増については, 日本人が欧米人に比し膵β細胞のインスリン分泌能が低い(遺伝素因)ために, 高脂肪食などの食事内容の欧米化や運動量の低下といった変化(環境要因)による肥満, インスリン抵抗性状態に対して, 膵β細胞がこれを十分に代償できないことがその一因とも考えられている(図1).

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