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【精神病理学的視点からみた統合失調症】
妄想の認知理論
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- 掲載誌
- Schizophrenia Frontier Vol.10 No.2 35-39, 2009
- 著者名
- 石垣琢麿
- 記事体裁
- 特集 / 全文記事
- 疾患領域
- 精神疾患
- 診療科目
- 精神科
- 媒体
- Schizophrenia Frontier
「要約」 人の問題解決や意思決定に関する認知理論と妄想の認知理論について概説した. (1)認知心理学の発展, (2)「症状別アプローチ」と病理現象の数量化, (3)認知行動療法の展開という3つの要因が現在の妄想の認知理論に影響を与えている. 人の問題解決や意思決定に関する認知心理学の成果は, 妄想研究にも取り入れられている. 特にベイズ統計学に基づく意思決定理論は, 健常者の認知と妄想との比較において重要である. 本稿では妄想の認知理論として, 認知的適応スタイル理論, 時間的統合処理障害説, 推論バイアス説, 被害妄想の発生モデルと維持モデルなどを紹介した. ベイズ統計学に基づいた推論バイアス説では, 「結論への飛躍」という妄想に特徴的な推論バイアスと, 推論への異常に強い確信が指摘された. しかし, 健常群の推論のほうが, かえって慎重すぎ保守的すぎる傾向があることも示唆されている. 今後は, 感情が妄想に与える影響についての研究の進展が望まれている.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。
