内容紹介
医療界におけるQOL尊重の趨勢に伴い,がんの疼痛対策はもとより,終末期医療のあり方の再検討,がん治療の副作用対策など,対症療法を重視すべきとの議論は盛んになりつつある。がんの諸症状を対象とした対症療法のさまざまな問題点をクローズアップし,医療従事者の診療時の一助となるべく平易に解説。
目次
■特集 がん治療期における緩和ケアの取り組み
○緩和ケアの壁 ―患者に緩和ケアを届けるために―/櫻井宏樹
○がん化学療法の末梢神経障害による症状の緩和対策/横山智央 ほか
○がん治療期の難渋する嘔気の緩和対策/山川 宣
○漢方薬によるがん患者の諸症状の緩和/星野惠津夫 ほか
○再発がん患者の症状アセスメントとケア ―長期サバイバーを生活の視点でサポートする―/髙橋美賀子
○乳房手術後の慢性疼痛症候群に対する緩和対策/小島圭子
○開胸術後の慢性疼痛の緩和対策/萬羽礼実 ほか
○術後慢性疼痛患者に対する看護・心理的アプローチ/安藤詳子 ほか
○四肢切断術後患者に対する心理療法からのサポート/栗原幸江
■連載
○基礎医学セミナー 第9回
がん患者の生活の質の向上をめざす
がん疼痛およびがん悪液質症状改善のための研究
―がん患者へ届ける基礎から臨床へのトランスレーショナルリサーチ―/上園保仁
○リレーエッセイ―“痛み”の周辺から―(25)
津々浦々でがん患者が満足できる痛み治療を実践しよう!/武田文和
○海外論文紹介/田口奈津子 ほか
・質の高いがんサバイバーへのケア:ASCOからの提言
・造血細胞移植の長期成人サバイバーへのケア
・同種造血幹細胞移植のサバイバーの晩期作用とヘルスケアニーズ:質的研究
・進行がん患者とがんサバイバーにおける炎症と倦怠感について:探索的研究
BACK ISSUE
この雑誌の最新バックナンバー
がん患者と対症療法
2019年 Vol.28 No.1
特集 緩和ケア病棟が変わる:紹介のタイミングとその後の療養
がん患者と対症療法
2018年 Vol.27 No.1
特集 がん治療医に聞く:実地臨床に必要な疼痛緩和の知識
がん患者と対症療法
2015年8月号(Vol.26 No.1)
特集 緩和ケアチームが切り拓くがん疼痛治療の新たな地平
がん患者と対症療法
2014年11月号(Vol.25 No.1)
特集 今改めて考える,がん疼痛治療におけるオピオイド鎮痛薬の使い方