・ 咳,喘鳴,息切れの症状に悩まされている患者さん(喘息あってもなくても)にとって,役立つ情報が収められています。
・ 治療目標に焦点を当てています。得られる限りで最良の臨床結果を適切な治療のレベル決定のための目標基準としています。
・ 最良の臨床効果を達成し維持する治療手段にのみ焦点が当てられています。よって,本書に収められている生理学,薬理学,病理学などに関する情報は極めて少なくなっています。
・ 本書では筆者が臨床で推奨する治療方法に重点が置かれています。すべてのタイプの治療法について述べることを意図してはいません。
・ 本書は治療ガイドラインとなるよう意図して作られています。実際の治療法は,その症例に関する医師自身の判断にもどづいて,医師自身が決定して下さい。
(本書「原著者より」より)
日本独自の「喘息予防・管理のガイドライン1998」(厚生省免疫・アレルギー研究班作成,1998年およぴ改訂版2000年発行) より,表6点を引用し掲載しています。
はじめに
/本書の目的 /コントロール(管理)とは /本書の使い方 /喘息患児のご両親へ /あなたは喘息ですか(お子さんは喘息ですか)・発作を起こさないためには何を避けたらよいか
/アレルギー /刺激物 /職業性物質 /喘息発作を引き起こす可能性のある薬剤 /喘息発作を引き起こす可能性のある食品添加物 /運動 /ウイルス感染(“風邪”)・どういう治療があるか―薬剤―
/喘息コントロール(管理)薬・・ステロイド錠剤,クロモグリク酸ナトリウム /気管支拡張薬 /アレルゲン注射法 /抗生物質は効果があるでしょうか /日本における喘息治療薬の分類 /日本で行われているその他の治療法・どんな薬を使用したらよいでしょうか―自己指導―
/少しだけ息切れがある /咳だけが続く /咳,喘鳴,息切れがある /咳,喘息,息切れがコントロール(管理)できない/治療を続けても症状をコントロール(管理)できない原因 /少しでも早く,より協力な治療を行った方がよい場合/より強力な治療が必要なときにはどうしたらよいか・吸入薬の使用法―方法とテクニック―
/吸入器 /吸入器を適切に使用するにはどうしたらよいか /吸入補助器具(スペーサー)とは /吸入補助器具(スペーサー)の使い方 /粉末吸入器 /コンプレッサーとは・小児の場合―成人とは異なる小児の特徴―
/小児の喘息 /小児が吸入器を使用するときの問題点と解決法 /両親の質問:コンプレッサーの使用について・質問と解答
/1.喘息ですが妊娠しても大丈夫でしょうか /2.精神的ストレスで喘息は起こりますか/3.注意を向けて欲しくて子供は“ゼーゼー”するのでしょうか /4.喘息で死ぬことはありますか /5.子供の喘息はよくなりますか/6.標準的な治療法以外の治療法は効果がありますか