書籍
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2022.12.20 発売
内分泌非活性副腎腫瘍 診療ガイドライン 2022年版
定価 4,180円(本体3,800円+税)
発行形態 B5判 / 78ページ
ISBN 978-4-7792-2388-4
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内容紹介

内分泌非活性副腎腫瘍は主に副腎偶発腫瘍として発見された副腎腫瘍のうち発見時の内分泌スクリーニング検査で内分泌活性が否定されたもので画像診断にて良性と判断できる症例,悪性と判断できる症例,あるいは悪性が否定できない症例が含まれます。また発見時に内分泌非活性と診断されても,後に内分泌活性が顕在化してくることもあります。組織学的には腺腫,骨髄脂肪腫,神経原性腫瘍など多種多様であり,希ですが典型的な良性腺腫と診断され,後に転移して癌と判明したとする症例も報告されており,内分泌非活性副腎腫瘍を適正に診断治療することは決して容易ではありません。低侵襲手術が普及するなか,内分泌非活性で増大速度の極めて遅い良性腫瘍が,「悪性が否定できない」という免罪符のもとに手術されているケースも少なからずあることを考えると,本ガイドラインの作成はどうしても必要であると考えました。 本ガイドラインは前の日本内分泌外科学会理事長であられた松田公志先生のご提案を,日本泌尿器科学会が受けて,日本泌尿器科学会と日本内分泌外科学会が共同で作成したものです。ただ,いざ作成する段階になって,内分泌非活性副腎腫瘍に関する多くのCQに対する答えが非常にエビデンスレベルの低い文献に寄らざるを得なかったこと,世界的にも類をみない内分泌非活性副腎腫瘍に特化したガイドラインであり,慣れない作業もあいまって作成までに大変時間がかかってしまいました。したがってエビデンスレベルや推奨度表記も発案当時準拠したMinds診療ガイドライン作成ガイドライン2007年のものになっておりますことをご理解いただければと思います。

一方で,現在,日本内分泌学会では副腎偶発腫瘍のガイドラインを作成中であり,本ガイドラインは内容的にこの偶発腫瘍ガイドラインと齟齬がないように配慮させていただきました。また我が国で行われた副腎偶発腫瘍に対する疫学調査や班研究の結果も盛り込み,日本独自のガイドラインとして,今後の副腎取り扱い規約改定や関連ガイドラインへのインパクトを残すものと考えております。今後エビデンスレベルの高い臨床研究成果が盛り込まれ,さらに洗練されたガイドラインにバージョンアップされていくことを望みます。

(野々村祝夫)

目次

内分泌非活性副腎腫瘍総論

1.内分泌非活性副腎腫瘍の定義・分類・頻度

2.内分泌非活性副腎皮質腺腫

3.副腎骨髄脂肪腫

4.副腎オンコサイトーマ

5.副腎神経芽腫群腫瘍

6.副腎皮質癌

7.良性副腎軟部腫瘍

8.悪性副腎軟部腫瘍

9.副腎悪性リンパ腫

10.転移性副腎腫瘍

Clinical Questions ―診断

CQ1.副腎腫瘍の内分泌非活性を確定するために推奨される内分泌検査はどのようなものがあるか?

CQ2. 内分泌非活性副腎腫瘍において単純・造影CT は推奨されるか?

CQ3. 内分泌非活性副腎腫瘍において単純・造影MRI は推奨されるか?

CQ4. 内分泌非活性副腎腫瘍においてPET/CT は推奨されるか?

CQ5. 内分泌非活性副腎腫瘍において組織生検は推奨されるか?

CQ6. 内分泌非活性副腎腫瘍の鑑別に有用なバイオマーカーはあるか?

CQ7. 内分泌非活性副腎腫瘍の組織鑑別診断に免疫組織化学染色や組織遺伝子検査は推奨されるか?

Clinical Questions ―治療

CQ8. 内分泌非活性副腎腫瘍に推奨される治療および手術適応は?

CQ9. 転移性副腎腫瘍に推奨される治療および手術適応は?

CQ10. 内分泌非活性副腎腫瘍に腹腔鏡下副腎摘除術は推奨されるか?

CQ11. 手術非施行の内分泌非活性副腎腫瘍の適切な経過観察方法はあるか?

CQ12. 内分泌非活性副腎腫瘍の適切な術後経過観察法はあるか?

CQ13. 両側内分泌非活性副腎腫瘍の適切な治療法はあるか?

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