2010.03.10 発売
超音波検査法を用いた関節リウマチの新しい診療
監修小池 隆夫
臨床医学_内科系 > 膠原病・リウマチ・アレルギー
| 定価 | 3,080円(本体2,800円+税) |
|---|---|
| 発行形態 | B5判 / 104ページ |
| ISBN | 978-4-7792-0522-4 |
おすすめポイント
札幌の北海道内科リウマチ科病院のスタッフが中心となり考案した定量的関節エコー検査法=超音波検査法のリウマチ診療での普及・促進を目的としたマニュアル。
内容紹介
日本も含めたリウマチ診療の現場では,RAの診断にはアメリカリウマチ学会(ACR)1987年改訂分類基準が,また,RAの病態評価にはヨーロッパリウマチ学会(EULAR)のDisease Activity Score 28(DAS28)が広く使用されている。・・・
しかし,これまでの評価法は,異常血流を画面から評価者がスコア化(0~3)し,主観的に半定量的に評価する方法であるために,正常と異常のカットオフの設定が曖昧であり,評価者の判断の信頼度やばらつきの問題が指摘されていた。また,RAの検査法として,関節エコーが本邦で普及していない理由には,検査テクニックが標準化されておらず,検査法としての啓蒙が進んでいないことなどが考えられる。先行している欧米においてすらも,上記の理由により施設間での再現性の問題が指摘されている。
このような従来法の問題点を克服するために,札幌の北海道内科リウマチ科病院のスタッフが中心になり,定量的関節エコー検査法を考案した。詳細は本文と付録のDVDをご参照いただきたいが,本法を用いることにより,個々の関節腔内の異常血流を数値評価することが可能になった。
本書を一読していただくとお分かりいただけるが,患者に対して無侵襲で,リアルタイムで観察可能な,さらには経済的負担が少なく,すでに機器が多くの施設に備わっている超音波検査法の,リウマチ診療での普及・促進を目的としたマニュアルである。・・・
生物学的製剤の登場により,RAの「寛解」が語られる時代になってきた。RA治療の最終目標は「治癒」ではあるが,それに至る「臨床的寛解」さらには「画像的寛解」を客観的に把握する方法論や定義の確立が求められている。そのためには,MRIや関節エコー法などの画像評価の標準化が不可欠であるが,関節エコー法では,「診断」や「病態評価の基準」すら決定されていない。そのようなリウマチ診療の現状の改善に,本書が少しでも貢献できれば,監修者としては望外の幸せである。
目次
第1章 関節リウマチの診療における超音波検査法の意義と海外の動向
1. 関節リウマチの早期診断と予後予測
・ RAの定義
・ RAの生命予後
・ RAの病態生理
・ 早期RAの診断の意義
・ 早期RAの定義
・ 早期RAの診断法
・ 早期RAの治療介入の有用性
・ RAの予後と予後予測
2. 関節リウマチの診療における超音波検査の利点と意義
・ RA診療における超音波検査の利点
/1.超音波検査の一般的な利点 /2.超音波検査の一般的な欠点
・ RA診療における超音波検査の意義
/1.超音波検査で評価可能なRA病変 /2.RAにおける超音波検査の単純X線写真やMR検査との比較 /3.RAの超音波診断 /4.こう音波検査によるRAの疾患活動性や関節破壊評価 /5.超音波検査によるRAの予後予測 /6.RAの超音波検査における問題点
3. 海外における関節徴音波検査の位置づけ
第2章 関節超音波検査の手技
1. 関節超音波検査の手技
・ 装置
・ 走査手順
/1.体位と環境条件 /2.観察方法 /3.走査手順と正常画像 /4.検査時間と報告書の作成
2. 関節リウマチ患者の関節超音波検査所見 1)評価法
・ 半定量評価法・定量評価法
/1.半定量4段階評価法 /2.半定量8段階評価法(グレード法およびポイント法) /3.定量評価法(トレース法) /4.定量評価法(ボックス法) /5.評価法の統一 /6.DAS28と関節エコー検査
2. 関節リウマチ患者の関節超音波検査所見 2)診断と鑑別(1)RAの画像所見
・ RAの画像所見
/1.骨びらん(erosion) /2.関節液貯留(effusion) /3.滑膜肥厚(synovial thickening) /4.関節腔内異常血流シグナル(vascular signal)
2. 関節リウマチ患者の関節超音波検査所見 2)診断と鑑別(2)鑑別すべき疾患
・ 鑑別すべき疾患(変形性関節症,痛風,その他)
/1.変形性関節症(OA) /2.痛風 /3.RA以外の膠原病にともなう関節炎
3. 関節リウマチ治療効果の超音波画像での評価
/1.坑リウマチ薬使用症例 /2.生物学的製剤使用症例
第3章 関節リウマチにおける超音波検査法の今後の課題と展望
1. 関節リウマチにおける超音波検査法の今後の課題と展望
・ 何の目的で関節エコー検査を行うか
/1.早期診断・鑑別診断 /2.滑膜炎の活動性・治療反応性の評価 /3.骨破壊の予測 /4.病気を患者と一緒に見る
・ 関節エコー検査の手技と画像評価の基準―標準化―はできるか
/1.どの画像を評価するか /2.画像評価の定量化 /3.どこの関節をスキャンするか /4.関節炎の評価基準―標準化―はできるか
・ 関節エコー検査法の信頼性
/1.画像評価の信頼性 /2.検者間・検者内評価の一致性 /3.画像の最小検出感度
・ 関節エコー検査の普及はなぜ遅れているのか
/1.ヨーロッパリウマチ学会(EULAR)の取り組み /2.わが国の現状
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