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目でみるてんかん

MEGの新しい解析法

白石秀明

Epilepsy Vol.2 No.2, 4-6, 2008

脳磁図(magnetoencephalography;MEG)は, 超伝導電流干渉素子を用いた脳活動磁場の検出装置で, 1968年にCohenらによって開発された1). MEG検査は, (1)高い空間分解能を有する(2)高い時間分解能を有する という2つの大きな特徴をもつ. 高い空間分解能は, 現在使用されている200~300個の測定装置を有するヘルメット型脳磁場測定装置によって可能となり, 限局した磁場源に関しては10mm3程度の解像度で磁場源を特定することが可能である. このような磁場源推定は, 限局したてんかん原性領域を原因とする症候性局在関連てんかん症例において多く行われ, 機能外科手術の術前検討に示唆を与えてきた2,3). 一方, MEG検査のもつ高い時間分解能を用いることにより, 大脳皮質に生じる磁場活動の伝播形態を経時的に検討することができる. 図1では, Lennox Gastaut症候群の14歳例において検出された脳波, MEGの異常波形を示している. 脳波では両側広汎性棘・徐波複合が出現しているが, それに対応するMEGは広汎性多棘・徐波複合が対応していた.

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