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リポソームと超音波による新規遺伝子導入システム

再生医療 Vol.6 No.2, 52-57, 2007

「はじめに」微小気泡(マイクロバブル)である超音波造影剤は, ハーモニックイメージング技術の導入とともに肝臓や循環器領域での超音波診断に画期的進歩をもたらした. 一方, 気泡の特性を生かしマイクロバブルを遺伝子治療や血栓溶解療法に利用する可能性も検討され, 超音波造影剤は診断薬としてばかりでなく, 治療にも有効な薬剤として期待されている1)-3). 最近では, マイクロバブルと超音波を組み合わせた遺伝子導入法の開発が進められており, 低侵襲的かつ超音波照射部位のみでの遺伝子導入方法として注目されている4)5). これらの研究では, 主に欧米で超音波造影剤として上市されているマイクロバブルが用いられている6). このマイクロバブルへの超音波照射はバブル崩壊(キャビテーション)を誘導し, そのとき生じるジェット流が細胞に一過性の小孔を開け細胞膜の透過性を向上させることで細胞外の物質が細胞内に導入される(図1)7). このキャビテーションを利用した薬物・遺伝子デリバリーシステムは, 体外からの超音波照射により目的組織にのみ低侵襲的な薬物・遺伝子デリバリーを可能とする新たなドラッグデリバリーシステム(DDS)として期待されている.

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※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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