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DIC―新しい診断基準とトピックス―

特集によせて DIC診断基準の変遷と今後の展開

平田公一巽博臣大島秀紀

Surgery Frontier Vol.14 No.3, 5-9, 2007

はじめに 2005年, 「救急領域におけるDIC診断基準」(新診断基準)が, 日本救急医学会と日本血栓止血学会の専門家からなるDIC合同委員会から提唱された1). その背景には, DICの概念の変遷にあることを丸藤らの解説で知ることができる2). わが国で徹底した普及がみられるいわゆる厚生省診断基準(1988年改訂版)3)4)は, 救急医療領域において診断に遅れがあると指摘されてきた. 今後は, この新診断基準が臨床の場で利用されていくこととなるだろう. 外科系, 内科系, 婦人科系など広く応用可能な基準である. 本稿では, DIC診断基準の歴史的変遷, 厚生省診断基準の問題点, 新診断基準の課題, そして今後の展望について概説する. 歴史的変遷 以下に, 国内・外のDIC診断に関する主な歴史的変遷の概要を紹介する(表1). 1 国際的変遷「播種性血管内凝固症候群(DIC:disseminated intravascular syndrome)」という医学的用語は, 1950年代頃に使われ始めたといわれている. 当時は, 病理組織診断として血管内に微小血栓が証明されうるか否かで, 症例ごとにDICと診断されることが論議の中心であったとされている.

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