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糖尿病とミトコンドリア

糖尿病性心筋障害におけるミトコンドリアの役割

杜隆嗣塩谷英之横山光宏

Diabetes Frontier Vol.18 No.1, 53-56, 2007

「はじめに」糖尿病患者における心血管死亡率の増加がわが国でも大きな問題となっている. Framingham studyにおいて糖尿病患者は非糖尿病患者に比して心不全発症のリスクが男性で2倍, 女性で5倍であると報告されており1), 糖尿病を有する心筋梗塞では予後が悪いことも疫学的に証明されている2). 糖尿病患者における心不全の原因として, 冠動脈疾患によらない糖尿病そのものによる心筋障害の存在が, その臨床的特徴像や多くの基礎研究から示唆されている3). ミトコンドリアは生命体の維持と活動に必要な代謝エネルギーの大半を産生する細胞内小器官であり, 大量のエネルギーを要する心臓にはミトコンドリアが豊富に存在している. したがって, ミトコンドリアの機能異常により心臓はきわめて重大な影響を受けることになる. ミトコンドリア遺伝子異常に伴う心筋症が存在することが知られているが, 心伝導障害や心筋症様の病態を合併する一部の糖尿病で先天的なミトコンドリアDNA(mtDNA)の変異を認めることが報告されている.

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