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糖尿病と再生医療

Ⅱ 糖尿病合併症と再生医療 血管新生療法の現状と近未来(1)骨髄細胞

近藤隆久成瀬桂子松原達昭室原豊明

Diabetes Frontier Vol.17 No.3, 349-353, 2006

「はじめに」糖尿病患者の動脈硬化性疾患は非糖尿病患者の2-3倍多く, なかでも虚血性心疾患に罹患した場合の予後が悪いことが知られている1). 糖尿病患者における心疾患の発症リスクは, 心筋梗塞の既往をもつ非糖尿病患者が再びイベントを生ずるリスクに匹敵し, 糖尿病患者の治療は心筋梗塞患者の二次予防に匹敵する意義があることが知られている2). 虚血性心疾患に罹患した糖尿病患者の予後が悪い理由としては, 動脈硬化病変がびまん性に生ずること, 心筋を灌流する細小血管も傷害を受けること, 側副血行路が発達しにくいことなどが知られている. 糖尿病患者は, 全身の血管においてもびまん性に傷害を引き起こしている. 四肢においては, 下肢閉塞性動脈硬化症(ASO)の合併により血行障害が生じやすく足壊疽を引き起こし, 最悪の場合には下肢切断に至る場合がしばしばある. 糖尿病の動脈硬化病変がびまん性に生じるメカニズムとしては, 高血糖による血管内皮障害,糖尿病性腎症に起因する全身的な血管内皮障害, 血管壁の修復や血管新生に関与し抗動脈硬化的に働くことが知られている末梢血の血管内皮前駆細胞の数や機能の低下が知られている3).

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