慢性咳嗽再考
慢性咳嗽の原因疾患とその頻度
―欧米とわが国の比較―
喘息 Vol.20 No.2, 15-20, 2007
わが国においては, 2005年日本呼吸器学会から咳嗽に関するガイドライン, 欧米からは2006年米国胸部内科学会(ACCP)からEBMに基づいた臨床実践ガイドラインが発表された. わが国においては咳喘息, アトピー咳嗽, 副鼻腔気管支症候群, かぜ症候群後咳嗽が主たる慢性咳嗽の原因疾患であり, 近年, 胃食道逆流症が増加傾向にある. 一方, 欧米においては上気道咳嗽症候群(従来の後鼻漏/鼻炎), 喘息, 非喘息性好酸球性気管支炎, 胃食道逆流症が慢性咳嗽の主要な原因疾患である. 慢性咳嗽の原因疾患に関しては, 非喘息性好酸球性気管支炎とアトピー咳嗽の異同の検証, 上気道咳嗽症候群の咳嗽機序の解明, 副鼻腔気管支症候群の疾患概念の確立と病態生理の解明が急務である.
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※記事の内容は雑誌掲載時のものです。