2020年７月29日～８月２日の１週間，京都大学の木村剛会長が主催された日本循環器学会学術集会が開催された。本来３月に京都国際会議場で開催される予定であったが，未曽有の新型コロナウィルス感染症のパンデミックは本学会の開催にも大きな影響を与えた。世界各国から循環器領域のオピニオンリーダーを招いて開催される本学術集会は，最新の研究成果を発表する場であるのみならず日本循環器学会が作成したガイドラインシリーズの公表や生涯教育としての知識のアップデート，また若手医師の知識の習得など教育の場としても重要な役割を担っており，まさにわが国の循環器領域の研究・臨床・教育の発展のためになくてはならないものである。残念ながら３月の時点では感染者数が全国的に増加していく状況にあり，医療従事者が一堂に会するリスクが払拭しきれず，延期となった。そのような状況ではあったが，webを駆使した開催方式が採用され，はじめての試みで不安はあったものの全国・世界各国より多くの参加者がweb上で集い，盛大な学術集会となった。