対談
タバコと健康
購入する
販売サイト「MeReBo」へ
- 掲載誌
- THE GI FOREFRONT Vol.14 No.1 5-11, 2018
- 著者名
- 浅香 正博 / 田淵貴大
- 記事体裁
- 抄録
- 疾患領域
- 呼吸器 / 消化器 / 癌
- 診療科目
- 呼吸器内科 / 消化器内科 / 腫瘍内科
- 媒体
- THE GI FOREFRONT
浅香:タバコは健康によくなく,強力な発がん因子であることはすでに周知の通りです。タバコの歴史は,紀元前数千年の昔から記録に残る酒に比べて,ずっと新しいのですね。
田淵:タバコは,コロンブスの新大陸発見時に原住民が吸っていたもので,15世紀にスペインを皮切りに世界に広まり,わが国には江戸時代に伝来したようです。当初は,一部の人が刻みタバコをパイプやキセルを用いて吸っていたにすぎず,タバコによる肺がんが大きな問題とされることはなかったと思われます。
しかし,1900年代に紙巻きタバコを大量生産する技術が開発され,世界的普及に伴って肺がんの発生が目立つようになりました。「タバコは文化であり,守らなければならない」と主張する人もいますが,タバコは決して“大衆文化”ではありません。
浅香:日本は嗜好品に対して寛容な傾向があるのですが,タバコに対しても世界のどの国よりも寛容と思われます。安いタバコ料金,弱い禁煙規制,受動喫煙被害に対する認識の低さ,公共の場でも喫煙場所が設置されていて,さらには「タバコは健康に悪くない」という情報誌まで制作されており,それを応援する科学者・著名人も少なからずいるのは大きな驚きです。日本癌学会をはじめ大きな学会が,タバコが発がん因子の最たるものであることを主張し,禁煙を勧めているにもかかわらず,なかなか効果があがりません。
田淵:タバコは,コロンブスの新大陸発見時に原住民が吸っていたもので,15世紀にスペインを皮切りに世界に広まり,わが国には江戸時代に伝来したようです。当初は,一部の人が刻みタバコをパイプやキセルを用いて吸っていたにすぎず,タバコによる肺がんが大きな問題とされることはなかったと思われます。
しかし,1900年代に紙巻きタバコを大量生産する技術が開発され,世界的普及に伴って肺がんの発生が目立つようになりました。「タバコは文化であり,守らなければならない」と主張する人もいますが,タバコは決して“大衆文化”ではありません。
浅香:日本は嗜好品に対して寛容な傾向があるのですが,タバコに対しても世界のどの国よりも寛容と思われます。安いタバコ料金,弱い禁煙規制,受動喫煙被害に対する認識の低さ,公共の場でも喫煙場所が設置されていて,さらには「タバコは健康に悪くない」という情報誌まで制作されており,それを応援する科学者・著名人も少なからずいるのは大きな驚きです。日本癌学会をはじめ大きな学会が,タバコが発がん因子の最たるものであることを主張し,禁煙を勧めているにもかかわらず,なかなか効果があがりません。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。
