「はじめに」「腹八分目に医者要らず」ということわざが示すとおり,長期間の過食がもたらす健康障害を,人々は昔から知っていた。しかしながら,食物が目の前にあれば,動物は過食するようにできている。食物資源が不足しがちな自然界で生き延びるために必要な生理機能である。食物が豊富な先進国では,ヒトは食欲に打ち勝ち,長期間摂食量をコントロールすることは難しい。研究者は,摂食カロリーを制限することなく,実験動物で証明されたカロリー制限(CR)の効果を模倣する化合物や方策を探索してきた1)。糖質制限,よって高脂肪,高蛋白食は,その候補の一つである。

カロリー制限 VS 糖質制限/坪田一男
・「カロリー制限」/下川功
「糖質制限食は抗加齢食である」/山田悟