脂質研究の過去・現在・未来―創刊100号を迎えて―
(100号によせて)脂質研究の過去・現在・未来
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- 掲載誌
- The Lipid Vol.21 No.4 21-22, 2010
- 著者名
- 寺本 民生
- 記事体裁
- 特集 / 全文記事
- 疾患領域
- 循環器 / 代謝・内分泌 / 消化器
- 診療科目
- 一般内科 / 循環器内科 / 消化器内科 / 糖尿病・代謝・内分泌科 / 老年科
- 媒体
- The Lipid
私が, 脂質研究を始めたのは1975年である. 肝臓研究室に入室して, 代謝学を専門とされていた織田敏次教授からの指示で内藤周幸先生が主宰される脂質研究室にて研究を始めた. 研究を開始した翌年の1976年のGoldstein & BrownによるLDL受容体発見の論文1)は衝撃的であった. この論文は, どんな疑問もさしはさむことのできないほどの完璧な論理と技術を駆使した素晴らしい論文であった. その後の多くの受容体に関する研究のお手本となった論文である. しかし, 当時は, 代謝の中心臓器といえば肝臓であったので, 肝臓の研究室にいた私としては, このような受容体が肝臓にもあって(当時は肝臓に存在することは証明されていなかった)リポ蛋白の代謝をつかさどっているのではないかという程度の認識であった. ところで, 肝臓病の中で顕著なリポ蛋白異常を引き起こすものは, 劇症肝炎と閉塞性黄疸である. 劇症肝炎における脂質異常は, 肝臓におけるコレステロールや蛋白の合成障害が主たる原因であることは常識的であったが, われわれの教室では, 劇症化のポイントをリポ蛋白像とコレステロールエステル(CE)比から割り出すことをテーマとしており, この両者を求めることで, ほぼ60%の的中率で劇症化を予測できた.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。
