消化管と肝胆膵,内科・外科といった垣根を越えて幅広く消化器病学全域から最新のホットな話題・テーマを採択し,第一線の研究者が詳細な解説・討論を行う。
「対談」「誌上ディベート」等,バリエーションに富んだ“複数の企画コーナー”を併載。常に読者の問題意識を刺激し,研究心に応えることを目指す。
『Frontiers in Gastroenterology』休刊のご案内と御礼
平素より格別のご高配を賜りまして,厚く御礼申し上げます。
弊誌は,消化管と肝・胆・膵および内科・外科の垣根を越えた消化器領域の雑誌として,1996年7月に創刊されました。
“対談”や“誌上ディベート”など,特色をもつ連載企画コーナーを毎号掲載するという誌面構成は創刊から今日に至るまで一貫し,消化器領域の最新知見をはじめ,ユニークな取り組みを行うドクターや施設の情報を提供してまいりました。しかし,諸般の事情により,この第75号をもちまして,いったん役割を終えさせていただくこととなりました。
20年の長きにわたり弊誌を温かく支えてくださいました読者の方々,学術アドバイザー・顧問の先生方,対談にご主席いただきました諸先生方,本誌にご執筆いただきました諸先生方,そして他誌に類をみないユニークな,また同時に学術的に大変意義深いご企画を立案いただきました先生方に,あらためて心より御礼申し上げます。誠に有難うございました。
株式会社メディカルレビュー社
Frontiers in Gastroenterology編集部
◎The Memory of Frontiers in Gastroenterology
休刊によせて 編集委員より
◎Discussion
・ヒト免疫不全ウイルスからみるB型肝炎ウイルス完全排除の可能性/泉 並木/満屋裕明
◎State of the Art
・血液製剤によるHIV/HCV重複感染者に対する肝移植―最近わかった諸々のこと―/江口 晋
◎Debate
・B型肝炎からの肝発癌の指標としてのHBs抗原量
○HBs抗原量の低下による肝発癌の防止対策は有効である/黒崎雅之
○HBs抗原量は肝線維化進展に関連し,HBs抗原量の多寡で治療方針を決定できない/髭 修平
◇両論文に対するコメント/横須賀 收
◎Institute
・独立行政法人国立病院機構 呉医療センター・中国がんセンター/尾上隆司
◎Genome Biology
・エピゲノム制御と癌の最前線/新城恵子 ほか
◎Color Gravure
・胆膵疾患に対するEUS-FNAの現状と新たな展開/肱岡 範
◎Data Analysis/林 学/藤原達雄/中村 純/藁谷雄一/紺野直紀
1.肝硬変患者の脾弾性値の測定は食道静脈瘤の予測に有用である
2.悪性腫瘍による急性左側結腸閉塞に対する,Bridge to Surgeryとしての自己拡張型大腸ステント挿入と緊急手術の長期予後についての検討
3.未分化型早期胃癌に対するESDの短期成績および長期成績
4.内視鏡で経過を追った遺伝性びまん性胃癌患者および家族の前向き研究
5.膵癌の診断に対する造影超音波内視鏡の多施設での前向き試験
◎Meet the Expert
・自分の価値観に従い悔いのない選択を/青山伸郎