外科的治療をより安全に行うためには,生体への侵襲をできる限り軽減する必要があり,近年この侵襲に関する研究はますます重要視され,飛躍的な進歩を遂げている。本誌は侵襲学およびその周辺の基礎科学の最新の研究成果を速やかに,ビジュアルな誌面構成で提供し,外科臨床におけるその応用の促進をはかる。
【休刊のお知らせ】
平素より格別のご厚情を賜りまして,厚く御礼申し上げます。
弊誌は,外科臨床における侵襲学および基礎科学の最新の研究成果を速やかに判りやすく提供することをテーマに,1994年6月に創刊されました。
しかし,諸般の事情により,本号第88号をもちまして,いったん役割を終えさせていただくこととなりました。
22年の長きにわたり弊誌を温かく支えてくださいました読者の方々,編集顧問,編集アドバイザーの先生方,本誌にご執筆いただきました諸先生方,そして学術的に大変意義深いご企画を立案いただきました編集委員の先生方に改めて心より御礼申し上げます。誠にありがとうございました。
■座談会 『Surgery Frontier』を振り返って―外科学の今後の展望―/後藤満一/小川道雄/平田公一/森 正樹/北川雄光
■特集1 外科治療とNCD
特集によせて/後藤満一
1.専門医制度におけるNCDの意義と課題/北郷 実 ほか
2.臨床現場の改善とさらなる価値の創出に向けたビッグデータの活用/宮田裕章
3.NCDとACS-NSQIPの国際比較/穴澤貴行 ほか
■特集2 再生医療
特集によせて/平田公一
1.重症心不全に対する心筋再生治療/澤 芳樹
2.消化管粘膜欠損に対する再生治療/小林慎一朗 ほか
3.肝・膵線維化に対する再生治療/太田盛道 ほか
■特集3 癌幹細胞
特集によせて/森 正樹
1.消化器癌の癌幹細胞/ヒュー・コルビン ほか
2.乳癌幹細胞とニッチのシグナル伝達の解析/富永香菜 ほか
3.慢性炎症起因性胃癌の成立機構/清島 亮 ほか
■特集4 術後合併症と癌転移・再発
特集によせて/北川雄光
1.周術期合併症と癌再発・進展―IL-6を介した癌と宿主のinteraction―/毛利靖彦 ほか
2.術後合併症と予後との関連―炎症による局所抗腫瘍免疫系の変化―/有上貴明 ほか
3.ケモカインネットワークからみた術後SIRSと癌転移再発/井上正純 ほか
■随想 外科治療における今後の展望
最終号(Vol.22 No.4)のみ定価本体3,000円(税別)となっております。
予めご了承ください。