内容紹介
循環調節機構のある程度の理解ができるようにし,失神の診断法および失神をきたす病態とその治療に重点を置いた編集指針となっている。失神をきたす疾患はかなり多岐にわたっていることもあり鑑別に苦慮することがしばしばあるが,十分な病歴の聴取と簡単な検査でほとんど診断はつく。本書を十分活用していただいて,患者が医療機関をたらい回しにされたり,不必要な検査を受けないで済むように願いたい。
(「監修者 序」より)
目次
第一章 オーバービュー
失神を理解する
第二章 失神の検査
診断および治療に対する反応を検討するための検査法
第三章 失神発作をきたす病態の診断と治療
[1]神経反射性失神
/1.神経調節性失神 /2.状況失神 /3.頸動脈洞性症候群
[2]心原性失神
[2-1] 構造的異常心血管および心肺疾患に伴う失神
/1.異型狭心症,急性心筋梗塞に伴う失神発作 /2.弁膜疾患に伴う失神発作 /3.心筋症に伴う失神発作 /4.肺塞栓症に伴う失神発作 /5.急性大動脈解離に伴う失神発作
[2-2] 不整脈による失神
/1.徐脈性不整脈による失神発作 /2.頻脈性不整脈による失神発作
[3]起立性低血圧および起立性調節障害
[4]治療薬による薬剤性失神
[5]精神疾患に伴う失神
[6]神経疾患に伴う失神
[7]原因不明の失神
第四章 その他の病態における失神の診断と治療
[1]小児における失神発作の診断と治療
[2]体位性(起立)頻脈症候群(POTS)