書籍
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2014.08.19 発売
臨床医のための胃がん病理アトラス
定価 4,950円(本体4,500円+税)
発行形態 A4判変型 / 144ページ
ISBN 978-4-7792-1344-1
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4,950 (税込)
内容紹介

わが国において,食生活の変化やヘリコバクター・ピロリ菌の感染率の低下・除菌により胃がんの発生頻度は減少してきているものの,なお,罹患数は男女計で第一位である。一方,胃がんによる死亡は著しく減少しており,これには,胃がんの臨床(検診,内視鏡,外科治療,薬物治療)の進歩が大きく貢献している。胃がんの病理学においても,わが国は従前より世界のトップランナーであり,臨床との密な連携により,今後もその位置に揺るぎないことを信じるものである。

胃がんの臨床では,胃の解剖・生理,病理,内視鏡,内科的・外科的治療等に関する基本的事項をすべて知ることが必要であり,とりわけ,治療に直結する病理の知識は不可欠である。本書は,胃がん診療に係るこれまでの進歩や変遷,最先端の研究や技術を横断的に情報提供する目的で2008年に創刊された『胃がんperspective』に掲載された病理に関する連載「専門医のためのアトラス」を加筆・修正のうえ再録したものである。

本アトラスでは,臨床医にとって必要な胃に関する病理学的知識をまとめ,代表的な肉眼像と組織像を提示している。第1章から第4章では,ピロリ菌感染による胃粘膜の組織学的変化,胃がんの分化度別にみた臨床病理学的特徴,粘液形質との関係,転移の病理像を示した。第5章から第7章では,診断・治療に直結した病理学的情報として,Group分類,特にGroup 2とGroup 3を解説し,さらに内視鏡的切除標本の病理診断,分子標的治療・化学療法に関する病理像を提示した。また,第8章では,MALTリンパ腫,GISTなど胃に発生する種々の腫瘍について,肉眼像・組織像と臨床病理学的特徴を示した。

このアトラスが,胃がんの臨床に携わるすべての方のお役に立ち,胃がんの日常診療の向上に寄与し,ひいては,患者さんのためになることを願うものである。


(安井 弥「序文」より)

目次

第1章 炎症と胃がん

H.pylori感染・除菌と組織像/西倉 健 ほか

胃癌と背景粘膜/西倉 健 ほか

胃のさまざまな隆起性病変/和田 了

第2章 高分化腺癌

胃腺腫と分化型癌/九嶋亮治

高分化腺癌の異型度と臨床像/八尾隆史 ほか

胃癌と粘液形質(1)腸型胃癌/八尾隆史 ほか

胃癌と粘液形質(2)胃型胃癌/菅井 有

第3章 低分化腺癌

充実型低分化腺癌の臨床病理学的特徴/江頭由太郎 ほか

スキルス胃癌/大倉康男

第4章 転移組織

胃癌の組織型と特徴的な転移像/大倉康男

胃癌原発巣と転移巣の病理像/仙谷和弘 ほか

第5章 Group分類

Indefinite for neoplasia, Group 2とは/下田忠和 ほか

Group 3病変/和田 了

第6章 ESDと病理

内視鏡所見,生検とESD標本における診断の乖離/松原亜季子 ほか

ESD病理診断―壁深達度,脈管侵襲,断端―/藤田泰子 ほか

第7章 病理と化学療法

胃癌とHER2/桑田 健

術前化学療法と病理像/桑田 健

第8章 その他の胃がん

EBV関連胃癌/牛久哲男 ほか

胃MALTリンパ腫/田中 努 ほか

GISTを含む胃粘膜下腫瘍/廣田誠一 ほか

AFP産生胃癌/八尾隆史 ほか

胃内分泌細胞癌/岩渕三哉 ほか

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