やぶ医者診断キャッチ

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「やぶ医者」の語源は幾つかありますが、そのうちの一つに「養父(やぶ)の名医」説があります。本来、名医を表す語で、江戸時代はのことを尊敬して「やぶ医者」と呼んでいたとする説です。
但馬の養父(兵庫県養父市)に 死にそうな病人を治すがいて、その評判から多くの弟子が集まり、その名医の弟子と言えば病人や家人から信頼されたそうです。しかし弟子ではないのに“養父医者” を名乗る者が現れ、いつの間にか“やぶ医者” は下手な医者を意味するようになったそうです。
本コーナーでは、やぶ医者を患者や家族から信頼の篤い名医の意味と捉え、診断結果で点数が高い人ほど、優秀なやぶ医者と判定されます。

診断のやり方アイコン診断のやり方

選択肢で回答していくと診断結果が表示されるクイズ形式コーナーです。2~3分程度で診断結果が出ます。
全問に回答いただくと、最後に正答・解説をご覧いただけます。

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食中毒

五十君 靜信 先生
東京農業大学応用生物科学部農芸化学科応用微生物学研究室 教授

第17回 食中毒

食中毒というと、細菌が原因の急性胃腸炎で、気温が高くなる夏場が多い、すなわち夏が“食中毒の季節”という考え方は、もう昔の話となってしまいました。近年の傾向としては、細菌性食中毒、ウイルス性食中毒、寄生虫による食中毒が患者数・事件数とも多く、この三者を合わせると食中毒の9割を超えています。原因物質により発生時期が異なり、温度の高い季節に多いもの、乾燥した冬に多いもの、一年を通じて発生するものといった異なった傾向があり、総合的にみると、1年を通して食中毒が発生しているといえます。また、事例や患者数は少ないながらも、有害植物の誤食による死亡者が報告されているのが近年の傾向です。現在の食中毒の状況について理解を深めていただきたいと思います。

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誤嚥性肺炎

中根 綾子 先生
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科摂食嚥下リハビリテーション学分野 助教

第16回 誤嚥性肺炎

誤嚥性肺炎と聞くと、寝たきりで食事を取ることが難しい高齢者だけの病気のように思われがちですが、そうではありません。また、その予防には特別なことが必要なのではなく、栄養を取ること、体を維持すること、口腔ケアを行うこと、口腔機能を維持すること全てが嚥下機能に影響し、結果的には誤嚥性肺炎の予防につながります。どんなことが嚥下機能の維持に役立つかの情報を盛り込みましたので、ぜひ参考にしていただければと思います。

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感染看護

渡部 節子 先生
前 横浜市立大学大学院医学研究科看護学専攻感染看護学分野 教授
横浜市立大学 名誉教授
湘南医療大学大学院保健医療学研究科 教授

第15回 感染看護

COVID-19 がパンデミックとなり2年経過している現在において、感染看護は非常に注目されています。活動の場は医療施設にとどまらず、福祉や保健施設、さらには在宅および地域という幅広さです。また、活動内容は、感染対策に限らず感染症からの回復を促進できるように全人的に支援することです。そのため、感染看護を実践する上で、感染対策としてのエビデンスを理解するだけでなく、感染に関する法律や対策に伴って起こる倫理に関する知識も重要となります。今回は、感染看護を実践する上で重要な知識を盛り込んでいます。

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診断一覧

第1回 健康寿命

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健康寿命

津下 一代 先生
あいち健康の森健康科学総合センター センター長

健康日本21(第二次)に関する調査によると、2013年に比べて2015年で有意に上昇したキーワードは「健康寿命」「ロコモティブシンドローム」「1日の望ましい野菜の量=350g」でした。
日本人は男性の健康寿命が71.19歳、女性は74.21歳で、それぞれ10年ほどの年月を寝たきりなどの不健康な状態で過ごすことになります。そのような背景もあり、健康で長生きすることに対して国民が高い関心を持つようになってきました。
いかに健康寿命を伸ばして生き生きとした人生を送るか。今回の診断には、そのヒントが隠されています。

第2回 インフルエンザ

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インフルエンザ

河合 直樹 先生
河合内科医院 院長/日本臨床内科医会インフルエンザ研究班 班長

例年のインフルエンザ感染者数は国内で推定約一千万人、超過死亡者は多い年で約1万人と推計されており、乳幼児から高齢者まで誰もが感染します。そのようななか、今シーズンからは、これまでにない作用機序を有する抗インフルエンザ薬ゾフルーザの本格的な臨床使用、タミフルを取り巻く環境変化など、インフルエンザ診療は新たな局面を迎えようとしています。
そこで今回は、感染対策、パンデミックに関する知識、近年のインフルエンザの流行状況など、医療従事者として患者さんと接する上で知っておくと役立つ最新情報をご紹介します。

第3回 在宅医療

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在宅医療

太田 秀樹 先生
医療法人アスムス 理事長/全国在宅療養支援診療所連絡会 事務局長

我が国では、在宅医療の推進が大きな課題となり、地域包括ケアシステム構築と表裏の関係性となった。「昔は往診してもらったのに」と往診を懐かしむ声が聞かれるが、往診と在宅医療とは同義ではない。しばしば在宅医療を、病棟を街に、廊下を道路に、病室を自宅に見立てて、病院機能を地域に広げたと説明されることもあるが、提供される医療の質はまったく異なる。人生そのものも支える医療だからだ。
人口構造の激変に伴い、疾病概念が変わった。医療とは医学の社会への適応だから、医療が変容するのは当然だ。病を治し、命を救う医療のパラダイムは、第三の医療、すなわち在宅医療へと大きくシフトしたのである。
あなたの在宅医療関連知識は?

第4回 緩和ケア

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緩和ケア

村井 美代 先生
藤田医科大学医学部外科・緩和医療学講座 講師

2002年にWHOから緩和ケアの定義が出され、がんと診断されたときから緩和ケアが始まることになりました。しかし、未だに緩和ケアというと、病期が進行して積極的治療を行えなくなってからのケアと誤解している人もおり、緩和ケア=終末期というイメージが持たれているようです。
また、疼痛管理に使う医療用麻薬への抵抗感もあるなど、緩和ケアの概念は、国民にはなかなか普及していないようです。
そこで、早期から緩和ケアを行うことで生存期間が長くなること、がん患者への緩和ケアにおける栄養療法の役割など、最新情報を交えた問題をお届けします。

第5回 サルコペニア

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サルコペニア

若林 秀隆 先生
横浜市立大学附属市民総合医療センターリハビリテーション科 講師

サルコペニアとは、進行性、全身性に生じる骨格筋疾患で転倒、骨折、身体障害および死亡率といった有害な転帰の可能性増加と関連します。フレイルの重要な原因の1つであり、健康寿命の延伸には、予防、早期発見、早期介入が重要です。2017年に「サルコペニア診療ガイドライン」が作成されました。
私見ですが、寝たきりや摂食嚥下障害の三大原因疾患は、認知症、脳卒中、サルコペニアと考えます。これらの疾患のうち、最も対策が遅れているのがサルコペニアです。サルコペニアの原因(加齢、活動、栄養、疾患)に見合った適切な対応、つまりリハビリテーション栄養を行うことが、サルコペニアの予防と治療に有用です。

第6回 花粉症

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花粉症

岡本 美孝 先生
千葉大学大学院医学研究院耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍学 教授

今年もスギ花粉の飛散シーズンが始まります。スギ花粉飛散量の予測は依然として難しく、発表される予測は大きく外れることが少なくありません。飛散開始日に至っては環境省も予測を諦めています。治療では、副作用が少ないさまざまな薬剤の特徴を理解して、有効に活用しましょう。また、免疫療法はこれまでの治療では症状の改善が十分にみられない患者にも有効性が示されています。
今回は、花粉症についての知識の整理です。

第7回 フレイル

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フレイル

飯島 勝矢 先生
東京大学高齢社会総合研究機構 教授

フレイルとは高齢による虚弱(frailty)のことで、多くの診療科がこの概念に注目し、臨床に取り入れ始めています。
フレイルには身体的、社会的、精神・心理的と幅広い概念がありますが、今回は新概念としてオーラルフレイルもご紹介します。
年を取ったら食欲がないのは当たり前と思っていませんか? 実は、オーラルフレイル高齢者を健常者と比較すると、サルコペニア発症リスク2.13倍、総死亡リスク2.09倍であることが分かりました。
最期まで口から食べること、栄養の重要性にも注目していただき、フレイル予防へつなげていただけることを願っています。

第8回 ヒートショック

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ヒートショック

髙橋 利之 先生
たかはしハートクリニック 院長

ヒートショックは、「温度の変化により体がダメージを受けること」(デジタル大辞泉、小学館)、「急激な温度差環境が健康に及ぼす悪影響」(現代カタカナ語辞典、旺文社)と定義されており、入浴時などに心筋梗塞や脳卒中による突然死を引き起こす要因の一つであると考えられています。今回の企画では、ヒートショックの病態生理、臨床、予防法などについて、できるだけ分かりやすく説明したいと思います。

第9回 認知行動療法

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認知行動療法

大野 裕 先生
一般社団法人認知行動療法研修開発センター 理事長/ストレスマネジメントネットワーク 代表

うつ病の治療法として開発された認知行動療法は、不安症や強迫症、外傷後ストレス障害、摂食障害など多くの精神疾患の治療でも用いられるようになりました。また、統合失調症のような重篤な精神疾患や、がんなどの身体疾患、慢性痛などの心理的負荷の軽減や生活習慣病の生活指導など、医療分野でも活用されています。さらに最近では、職場や地域、学校などのストレス対策としても使われるなど、広がりを見せています。その認知行動療法の基本についてご紹介します。

第10回 高齢者の糖尿病ケア

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高齢者の糖尿病ケア

荒木 厚 先生
東京都健康長寿医療センター 副院長

2型糖尿病はインスリン分泌低下やインスリン抵抗性などで高血糖やその他の代謝異常を来し、放置すると網膜、腎臓、神経などの合併症を来す病気です。日本の糖尿病人口は増加して1,000万人を超えており、高齢者の糖尿病も増加しています。過食、身体活動量不足などの生活習慣の変化だけでなく、加齢(人口の高齢化)も糖尿病が増える原因とされています。糖尿病と老化は糖化蛋白、酸化ストレス、炎症、ミトコンドリア機能異常など共通の成因があり、糖尿病は老化を加速させているといわれています。

第11回 COVID-19に伴う精神的な不調

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COVID-19に伴う精神的な不調

高橋 晶 先生
筑波大学 医学医療系 災害・地域精神医学 准教授
茨城県立こころの医療センター 地域・災害支援部 部長/室長
筑波メディカルセンター病院 精神科

現在のコロナ禍では、感染症に伴う身体的な問題が多々あります。それだけではなく、中長期の現在では、精神的な不調に苦しんでいる人も多く見られます。社会的には「コロナうつ」など、「コロナ○○」と称される現象が起こっており、社会的な関心の高さがあります。感染症に伴うこと、社会的な問題など精神的・心理的な問題は日々のニュースからもよく耳にするようになりました。
今回は、COVID-19に伴う精神的な不調について、考えてみませんか?

第12回 喉頭摘出後のリハビリテーション

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喉頭摘出後のリハビリテーション

福島 啓文 先生
がん研有明病院頭頸科 医長

全国がん登録を集計した、国立がん研究センターがん対策情報センターによると、頭頸部がん(口腔がん、咽頭がん、喉頭がん、甲状腺がん)は年々増加傾向にあります。これらのがんは、早期であれば機能を温存した治療が可能ですが、進行した状態で受診すると、喉頭を合併切除しないと根治できない場合があります。なかでも、進行した下咽頭がん、喉頭がん、甲状腺がんが代表的な疾患です。がんの治療のために喉頭を摘出しても、失われた機能をできるだけ回復させるためのリハビリテーションがあります。今回、失われた機能回復を目指した喉頭摘出後のリハビリテーションについて紹介します。

第13回 冬の脱水

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冬の脱水

谷口 英喜 先生
済生会横浜市東部病院患者支援センター センター長

脱水と聞くと、夏の季語のように思えます。熱中症やスポーツに伴う過度の発汗による脱水は、皆さんもよく遭遇するでしょう。実は、この脱水、1年を通してみられることをご存じでしょうか。特に、冬の季節に起こる脱水は、さまざまな体調不良の一因になります。大きな疾患を疑う前に、まず脱水を疑い診断してみましょう。脱水と診断できたら、その場で改善策を施すことができるのです。今回の診断には、脱水に関する知識がたくさん盛り込まれています。

第14回 肥満症

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肥満症

齋木 厚人 先生
東邦大学医療センター佐倉病院糖尿病内分泌代謝センター 准教授

皆さんは肥満症という言葉にどのようなイメージを持っているでしょうか。自己管理ができない、努力が足りないなど、ネガティブな印象を持つ方も少なくないかもしれません。しかし、肥満症は紛れもない病気です。治療法も日進月歩で発展しています。太りたくて太っている人はいません。ぜひ今回の「やぶ医者診断テスト」で肥満症に対する正しい知識を身に付けていただき、明日からの診療にお役立てください。

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