難治性浮腫の薬物療法においては,長くループ利尿薬が主役を務めてきている。効果が強力でこれを凌ぐものがなく,副作用が少なく安価であるなどが理由であろう。経口からはじめ,効果が不十分なら静注で用量を増やしていく。一方,サイアザイド系利尿薬との併用や,最近登場した水利尿薬のトルバプタンとの併用も治療の選択肢となってきている。難治性浮腫に対する薬物療法の現状と今後を考えるために,あえて2つの立場から誌上討論していただく。

・論点/佐々木成
ループ利尿薬増量の立場から/賴建光
多剤併用の立場から/猪又孝元