誌上ディベート
捻挫は冷やす?温める? 捻挫は温める~温熱療法,温泉療法の観点から~
アンチ・エイジング医学 Vol.11 No.3, 78-81, 2015
「はじめに」怪我をしたばかりの急性期には,‘RICE処置’(rest=安静,ice=冷却,compression=圧迫,elevation=挙上;の頭文字を取った急性外傷に対して行うべき処置)という言葉がよく知られているとおり,患部を冷やすべきであり,このことには議論の余地はないと思われる。しかし,急性期を過ぎてからどのように治療していくかということに対しては,少々意見の分かれることもあるかもしれない。実は,外傷後の慢性炎症,慢性疼痛の治療に対する大規模なランダム化比較試験は少なく,「冷やす」「温める」のエビデンスは確立されていない状況である1)2)。臨床の現場では,急性炎症が改善しているはずの時期になっても,腫れが引かなかったり,痛みが続いていたりという症例が少なくない。
・捻挫は冷やす?温める?/坪田一男
・捻挫直後は冷やす/越智隆弘
・捻挫は温める~温熱療法,温泉療法の観点から~/岩波佳江子
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。