Pro/Con紙上討論
第13回スギ花粉症の免疫療法の第一選択はSLITかSCITか? SLITの立場から
喘息 Vol.28 No.2, 83-89, 2015
「はじめに」スギ花粉症は典型的なⅠ型アレルギー症状を呈し,スギ花粉飛散期には,くしゃみ,鼻汁,鼻閉といった鼻症状に加え,眼の痒み,涙目といった眼症状,全身の痒みや乾燥といった皮膚症状も引き起こし,致死性の疾患ではないものの患者の生活の質(quality of life;QOL)を著しく低下させる。馬場らが全国の耳鼻咽喉科医とその家族を対象に2008年に行った調査1)によると,その26.5%がスギ花粉症であったことから,スギ花粉症の有病率は日本の人口の約25%を超えていると推測されている。スギ花粉症の治療としては,患者とのコミュニケーション,抗原の除去・回避,薬物療法,手術療法およびアレルゲン免疫療法が行われている。
本討論は,問題点をよりクローズアップすることを目的としており,このテーマに対しあえて一方の見地に立った場合の議論であって,必ずしも論者自身の確定した意見ではありません。
・SLITの立場から/大久保公裕
・SCITの立場から/大橋淑宏
・エディターズコメント/永田真
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。