乳癌患者に質の高い医療・ケアを提供するためには，患者の希望や価値観に沿った医療を行うことが望ましい。しかしながら，死が近付いたときには，約7割が本人の意思決定能力が十分ではなくなるとされている¹⁾。そのような場合でも患者の意向を尊重した終末期ケアを提供するために，アドバンス・ケア・プランニング（advance care planning：ACP），エンドオブライフディスカッション（end-of-life discussion：EOLD）などの取り組みが行われてきた。