臨床研究紹介
PNH型血球割合の測定を目的とした2種類の高感度フローサイトメトリー法の比較(Comparison of Methods in PNH clone size Assessment by CLSI Recognized or Enhanced high-sensitivity flow cytometry)(COMPARE)
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- 掲載誌
- PNH Frontier No.5 44-46, 2018
- 著者名
- 細川 晃平 / 中尾 眞二
- 記事体裁
- 抄録
- 疾患領域
- 血液
- 診療科目
- 血液内科
- 媒体
- PNH Frontier
再生不良性貧血や骨髄異形成症候群のような骨髄不全においては,グリコシルフォスファチジルイノシトールアンカー蛋白(GPI-AP)の欠失した血球(PNH型血球)が末梢血中で増加しているかどうかを明らかにすることが,病態や予後を判断する上で重要である。われわれは,0.003%以上のPNH型顆粒球および0.005%以上のPNH型赤血球を正確に定量できる高精度フローサイトメトリー法(OPTIMA法)を確立し,多数の骨髄不全患者の血液を検索してきた。OPTIMA法は,金沢大学で開発されたFLAER/(CD45)/CD11b/7AADを用いる方法を一般社団法人日本PNH研究会(JPSG)FCM部会で改良したもので,gating方法と,GPI-AP陽性・陰性の境界線の位置決めに工夫を凝らすことにより,顆粒球の検査閾値0.003%を実現している。PNH型血球の有意な増加は再生不良性貧血患者の約50%,低リスク骨髄異形成症候群患者の約15%に検出され,われわれは,これまでこのPNH型血球陽性例が陰性例に比べて免疫抑制療法に対する治療の反応性が高く,予後良好であることを明らかにしてきた1),2)。JPSGでは,2011年よりOPTIMA研究(「骨髄不全症候群および発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)疑い症例におけるGPIアンカー膜蛋白欠損血球の保有率とその意義を明らかにするための観察研究」)を行い,高精度フローサイトメトリー法によるPNH型血球測定を行ってきた。その研究成果は2016年の米国血液学会にて報告され,高精度フローサイトメトリー法の骨髄不全診療における有用性が示された。しかしながら,2018年1月時点において高精度フローサイトメトリー法は保険適応外の検査となっており,保険収載が待たれている。
一方,ジョンズホプキンズ大学のBorowitzらは,金沢法とは異なる高精度フローサイトメトリー法を用いて微少なPNH型血球を検出する方法(国際法)を確立し国際誌に報告している3)。これは,Clinical and Laboratory Standards Institute(CLSI)に準拠したFLAER/CD24/CD15/CD45を用いたmulticolorフローサイトメトリー法であり,日本では大阪医科大学附属病院中央検査部がこの国際法に準じてPNH型血球の測定を試みている。国際法の検査閾値は0.01%とされているが,この2つの方法が同じ精度や感度でPNH型血球を検出することができるかについては不明である。
一方,ジョンズホプキンズ大学のBorowitzらは,金沢法とは異なる高精度フローサイトメトリー法を用いて微少なPNH型血球を検出する方法(国際法)を確立し国際誌に報告している3)。これは,Clinical and Laboratory Standards Institute(CLSI)に準拠したFLAER/CD24/CD15/CD45を用いたmulticolorフローサイトメトリー法であり,日本では大阪医科大学附属病院中央検査部がこの国際法に準じてPNH型血球の測定を試みている。国際法の検査閾値は0.01%とされているが,この2つの方法が同じ精度や感度でPNH型血球を検出することができるかについては不明である。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。
