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Topics Q&A 時流解説

産業領域におけるストレスチェック制度の現状について教えて下さい

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掲載誌
DEPRESSION JOURNAL Vol.6 No.1 22-23, 2018
著者名
中村 純
記事体裁
抄録
疾患領域
精神疾患
診療科目
精神科
媒体
DEPRESSION JOURNAL

ストレスチェック制度を含む労働安全衛生法改正は,民主党政権時代に発案され,継続審議の結果,自由民主党に政権交代した2014年6月に公布された.そして,2015年12月から施行され,およそ2年あまりが過ぎた.
精神科医と産業医との間には,本制度の出発点でかなり認識に違いがあった.精神科医側は,労働者のなかにうつ状態やうつ病の人が増加していることや自殺防止の観点から特にうつ病の早期発見を目的にしたものを考え,産業医側は職場のメンタルヘルス不調者を減らそうとする活動を目的とした制度を目指したという経緯があったと思われる.これは本制度が発案された時点では,内閣府の自殺予防政策の1つの法案として考えられ,政権交代して,厚生労働省労働基準局安全衛生部を中心に制度化されたという経緯から,政策そのものの性格が変化したことによることがうかがわれる.当時増加した自殺者の多くが働き盛りの男性であったことから,より現実的な対応になったともいえる.また,精神疾患の早期発見は,労働者に対する差別や精神疾患の偏見を強めるなどの負の側面が強調されて実現しなかった.
ストレスチェック制度は,心身の反応だけでなく,仕事の量と質の評価,上司や同僚の支援を含めた人間関係をも把握するための評価項目が入らなければ,調査票とはいえないことになった.しかも,個人だけでなく,集団分析を行って,企業に対応を求めるという,ある意味では理想的な制度になった.この2年間の経緯を踏まえて,本制度の現状と課題について述べる.なお,制度が始まって2年あまりしか経っておらず,得られた情報が不十分であることを断っておく.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

掲載誌の紹介

DEPRESSION JOURNAL2018年4月号(Vol.6 No.1)

今やcommon diseaseともいわれる「うつ病」について臨床的な話題をタイムリーかつ臨場感のある誌面で情報発信する学術誌。

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