Essay 痛みの記憶
「運動器の10年」活動―運動器疼痛の理解の広がりを願って―
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- 掲載誌
- Practice of Pain Management Vol.3 No.1 64-65, 2012
- 著者名
- 山本博司
- 記事体裁
- 抄録
- 疾患領域
- その他
- 診療科目
- その他
- 媒体
- Practice of Pain Management
10年ほど前, 歩行を続けると右下肢に強い痛みをきたすようになった. 典型的な「腰部脊柱管狭窄症」の症状である. 単純X線写真でも第4-5腰椎間に変性すべりと骨棘がみられ, 脊柱管は強く狭窄されていた. 整形外科医として腰部脊柱管狭窄症の症例に対し手術治療を長年行ってきたもの自らが, 患者と同じ痛みに悩まされ, 行動が制限されてしまったことは因果なものである. 幸い手術を受けることなく, 好きなゴルフなど運動を控えて, 数年の経過で症状は次第に軽快してきた. 再び写真を撮ってみると「すべり」のあった椎間部は骨癒合が進み, 手術と同じ効果が自然に得られていたのは, 手術を勧めてきた手術医にとって少々複雑な思いであった. 高齢期を迎えると運動器疼痛の頻度はきわめて高い. 整形外科で治療を受けてはいるものの, 慢性の痛みに悩まされている人達は多い. この10年間, 厚生労働省の国民生活基礎調査で腰痛・関節痛は常に第1位を占めている.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。
