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低悪性度B細胞リンパ腫の発生と分類
掲載誌
Trends in Hematological Malignancies
Vol.3 No.3 6-7,
2011
著者名
中村 直哉
記事体裁
連載
/
全文記事
疾患領域
血液
/
癌
診療科目
一般内科
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血液内科
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腫瘍内科
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老年科
/
放射線科
媒体
Trends in Hematological Malignancies
正常なB細胞は,骨髄中の造血幹細胞がprogenitorB細胞,precursor B細胞,未熟B細胞と段階を経ながら成熟B細胞となり,骨髄を出て末梢のリンパ組織に移行する。リンパ組織では抗原刺激を受け,一部は髄索で短命な形質細胞となり,他のものは一次濾胞で胚中心を形成して分裂・増殖を繰り返し,増殖細胞で構成された二次濾胞を形成する。濾胞の外側にはもともと一次濾胞に存在していた細胞が周囲に追いやられマントル層を形成し,さらにその外側にあるリンパ組織の最外層であるマージナル層ではメモリーB細胞が中心となって外来抗原に対し最前線で応答している。なお,マージナル層は脾臓で明瞭だがリンパ節では通常はっきりしない。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。