胃癌診療の歴史
第14回 胃のリンパ路について
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- 掲載誌
- 胃がんperspective Vol.5 No.4 64-74, 2012
- 著者名
- 岡島 邦雄
- 記事体裁
- 抄録
- 疾患領域
- その他
- 診療科目
- その他
- 媒体
- 胃がんperspective
Moynihanの著書Abdominal Operations(1926)1)に「The Lymphatic System of the Stomach」という章があり, 胃所属リンパ路について当時の研究と外科治療面への考察を概観している. 今回はそれに基づいて関連文献とともに胃のリンパ路について述べる. Billrothが胃癌の胃切除に成功して以来, 胃癌手術は増加し多くの報告をみるが, それは主として手術術式とその結果について述べたものであり, 基本的な癌治療に対する考察はなかった. Mikuliczは臨床的見地から胃のリンパ節分類2)を行ったが, 彼は手術に際してリンパ節転移の状況が手術方針を決定する一条件になると述べた最初の人である. たとえば胃切除かby-pass手術かの判断はリンパ節転移が小・大彎に限局しているか, あるいはそれ以上(たとえば膵上縁)に及んでいるかで決めるという方針を示した3)4). 手術手技上リンパ節転移に関してはその後, 1914年, わが国の泉伍郎5)は胃癌167例の組織学的研究の結果, 胃癌術後の局所再発を防ぐためには原発巣とともにこの領域に属するリンパ系統を脂肪組織とともに十分に切除しなければならないことを明らかにした.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。
