大腸癌の病理診断の問題点
【Column】low grade dysplasiaと診断されました。どのように臨床を進めればよいでしょうか。
販売サイト「MeReBo」へ
- 掲載誌
- 大腸癌FRONTIER Vol.2 No.2 202-66, 2009
- 著者名
- 渡邉 聡明
- 記事体裁
- 特集 / コラム / 全文記事
- 疾患領域
- 消化器 / 癌
- 診療科目
- 一般外科 / 消化器内科 / 消化器外科
- 媒体
- 大腸癌FRONTIER
サーベイランスでlow grade dysplasiaが認められた場合, どのような治療方針とするか, その詳細に関しては必ずしも統一された指針はない. 報告により, その扱いが異なり, この中にはある程度コンセンサスが得られている部分とそうでない部分がある. まず, ある程度コンセンサスが得られているのは, 隆起性病変にlow grade dysplasiaが認められた場合である. この場合は, 大腸のその他の部位に癌が合併している頻度が40%以上と報告されているために, 外科手術の適応とされる. しかし, ここで問題となるのは, その隆起性病変が潰瘍性大腸炎の炎症により発生したものか, 偶然に合併した腺腫であるか, という点である. 腺腫の場合には, その腺腫のみ摘除すれば治療は完結する. したがって, 両者の鑑別は治療方針を決定する上で非常に重要となる. しかし, 残念ながら現在のところ, 潰瘍性大腸炎の炎症により発生した腫瘍か, 散発性の腫瘍かを確実に鑑別する方法はない.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。
