エイジングサイエンス
血管内皮におけるNAD⁺-H2Sシグナル経路の脆弱化が血管老化の可逆的な原因である
販売サイト「MeReBo」へ
- 掲載誌
- アンチ・エイジング医学 Vol.14 No.4 76-79, 2018
- 著者名
- 好川貴久 / 森慶太 / 柳田素子
- 記事体裁
- 抄録
- 疾患領域
- 腎臓 / アンチエイジング
- 診療科目
- 腎臓内科
- 媒体
- アンチ・エイジング医学
老化の特徴の一つとして筋肉の血管減少とそれによる筋肉量・持久力の減少が生じるが,その原因は不明であった。SIRT1はNAD⁺依存性脱アセチル化酵素であるsirtuinファミリーの一つであり,過剰発現により寿命を延長しうる。SIRT1は若齢マウスにおける虚血誘導性血管新生や血管弛緩に必要であり,血管内皮細胞(endothelial cell)の老化に関連しているとされる。また,NAD前駆体は内皮の血管新生能を亢進し,老化による生理的変化に保護的に働くと報告されている。しかし,内皮のNAD⁺とSIRT1活性の減弱が老化における微小血管喪失と脆弱化の原因かどうかも未知であった。その他,硫化水素(H₂S)も,SIRT1を介して酸化ストレスや虚血再灌流障害に対して保護的に働くことが明らかになっている。本研究では,「内皮におけるSIRT1の活性低下が,加齢による血流や持久力の低下の主因か」ならびに「NAD前駆体であるnicotinamide mononucleotide(NMN)やH₂Sの投与によりSIRT1を刺激すると,これらの変化が元に戻るのか」が検討された。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。
