【特集 エビデンスに基づいたがん予防】
特集にあたって
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- 掲載誌
- アンチ・エイジング医学 Vol.9 No.6 17, 2013
- 著者名
- 津金昌一郎 / 笹月静
- 記事体裁
- 抄録
- 疾患領域
- 癌 / アンチエイジング
- 診療科目
- 一般内科 / 腫瘍内科 / 老年科
- 媒体
- アンチ・エイジング医学
がん予防のために何を実践したらよいのか, 皆さんはご存じだろうか. 「お酒はだめですよね?」「体重減らすよう努力しています」「野菜不足なのでサプリメント摂っています」―いずれも正解ではない. なぜなら「適正な量の範囲なら飲酒はがんおよび循環器疾患のリスクを上げない」し, 「痩せすぎてもがんや死亡のリスクが高まる」ことがわかっており, 「サプリメントの摂取ががんのリスクを下げるという根拠はない」からである. がんを予防する方法についてわかっているつもりでも, 正しくは理解されていないのが現状である. 次に, 正しく理解されたとして, 長年続けてきた習慣を変えることは余程のきっかけがない限り容易ではない. 本稿では『エビデンスに基づいたがん予防』と題して, がん予防に関する正しい知識, 根拠とは何かについて, 喫煙, 飲酒, 食生活, 体形・身体活動, 感染の6項目について専門の先生に解説いただいた. いずれも, 平成15年度から開始した, 日本人のためのがん予防エビデンスを評価する目的で結成された研究班の班員で, 10年間にわたり日本人を対象とした研究のエビデンス収集, 整理, 評価を担う活動を継続的に行ってきた方々である. 各章は単独でも独立・完結しており, 単独でもその項目について一通りの充実した知識を得ることが可能である. あるいは導入として科学的根拠をどこに求めたらよいのかの総論, 各項目, まとめとしては各6項目を集約した科学的根拠に基づくガイドライン「日本人のためのがん予防法」の解説という形で読み進めていただくと, なぜこの6つが日本人のがん予防法として重要なのかを理解いただけると思う. さらに重要なことは, 「がん予防」と題しているが, その内容の多くは糖尿病や循環器疾患の予防にも通ずるものである. 日本人の平均余命は延伸したが, 喜ばしいことばかりではない. 加齢とともに確実にがんや糖尿病, 循環器疾患などの疾病を患う確率は増す. 充実して納得のいく一生を送るためにも, 今一度生活習慣を振り返ることは重要であり, 本稿がその一助となれば幸いである.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。
