多様化する薬疹の病態と診療の最前線

薬疹は，皮膚科医が日常診療で頻繁に遭遇する疾患のひとつですが，その病態は年々多様化し，診断・治療においても新たな課題が生じています．従来のアレルギー反応に基づく薬疹の理解に加え，近年では分子標的治療薬の登場により，非アレルギー性の皮膚障害も増加し，診断の難しさが一層増しています． 本号では，「薬疹」をテーマに，最新の研究と臨床の進展を紹介します．座談会では，「薬疹の病態生理～メカニズムと症状の多様性～」をテーマに取り上げ，SJS/TEN の発症メカニズムや分子標的治療薬による薬疹など，現代の薬疹診療における重要な課題について，第一人者のお二人の先生にお話を伺いました．