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M-Review

対談

テーマ「リンパ腫研究とアレルギー研究の共通点」


掲載誌
皮膚アレルギーフロンティア Vol.16 No.2 30-37, 2018
著者名
戸倉新樹 / 菅谷誠
記事体裁
抄録
疾患領域
皮膚疾患
診療科目
皮膚科
媒体
皮膚アレルギーフロンティア

菅谷:本日は,リンパ腫とアレルギーの両方を専門とされている戸倉先生をお招きして,「リンパ腫研究とアレルギー研究の共通点」についてお話をうかがいます.まず,先生がリンパ腫の研究を始められたきっかけからお聞かせください.
戸倉:浜松医科大学の皮膚科の初代教授が山田瑞穗先生ですし,入局直後のローテートで最初に配属された浜松労災病院の内科でも,骨髄穿刺をしたり,骨髄液中のmetamyelocyteやpromyelocyteを数えたりしていました.血液の形態を見るような仕事は好きだったので,大学に戻ってからもリンパ腫の研究を続けることにしました.
菅谷:私の場合は,研修医時代にびまん性大細胞型B細胞リンパ腫,原発性皮膚γδT細胞リンパ腫などの珍しい症例を経験したことがきっかけになりました.皮膚リンフォーマ研究会で発表したのですが,非常に白熱した議論になったのを覚えています.
戸倉:皮膚リンフォーマ研究会では,皆さん丁々発止でしたね.私も研究の初期に,当時はまだそれほど知られていなかったlymphomatoid papulosisの論文が“Archives of Dermatology”に掲載され,疾患の命名者から手紙をもらったりした成功体験の影響は大きかったと思います.
菅谷:研究者にとって最大のポイントは,疾患に興味をもてるかどうかですね.リンパ腫は,若い研究者があまり増えない状況が続き,いまや臨床試験やガイドラインの策定にあたって人材が不足するほどの事態になってきています.
戸倉:由々しき問題ですね.局面状類乾癬なども含めると,皮膚症状のあるリンパ腫の患者さんは相当数おられますし,専門的に診られる医師がある程度必要です.確かにリンパ腫は難しく,とっつきにくいところがありますが,重要な分野ですので,若い人にもぜひ興味をもってもらいたいと思います.いま日本では専門家が少ないので,何年かしっかりと研究すれば,国内で十指に入る専門家になれるチャンスでもあります.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。