現在インフルエンザ患者数の推計で公式なのは「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(感染症法)による感染症発生動向調査に基づいた推計患者数があります1).これは,インフルエンザ定点医療機関(全国約3,000カ所の小児科定点医療機関及び約2,000カ所の内科定点医療機関)からのインフルエンザと診断された報告数から,その拡大推計として患者数が推定されています.しかしながら,推定患者数の公表は不定期で,おおむね年に1回です.また拡大推計であるために正確性には限界があります.他方で,最も正確であると考えられるのは全医科レセプトをカバーする「レセプト情報・特定健診等情報データベース」でのインフルエンザと診断された患者数です2).しかし,その使用には申し出,審査が必要であり,現状ではデータの抽出までに1年程度要するため,迅速性に劣ります(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/reseputo/info.html)
「Key Words」インフルエンザ,推計患者数,定点医療機関,レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB),薬局サーベイランス