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M-Review

巻頭言

全粒子ワクチンの再評価

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掲載誌
インフルエンザ Vol.17 No.1 5-6, 2016
著者名
城野洋一郎
記事体裁
抄録
疾患領域
呼吸器 / 小児疾患 / 感染症
診療科目
小児科
媒体
インフルエンザ

スミス博士らによってヒトインフルエンザウイルスが分離されたのは1933年であるが,ワクチンの研究開発は,ウイルスの分離からすぐの1935年から始められていた.当時は,ニワトリ胎児の器官培養やマウス肺で増殖させたウイルスを,不活化せずに皮下に投与し,感染防御と抗体産生が検討された.しかし,当然のことながらウイルス量などはコントロールされておらず,一定の抗体産生はみられたが,明らかな有効性は確認されなかった.その後,発育鶏卵によるウイルス培養の成功と赤血球凝集性の発見により,ワクチン開発は飛躍的に進むことになる.最初の大掛かりな臨床試験は,ミシガン大学公衆衛生学部のフランシス博士らによって行われた.そのチームには,後にフランシス博士と不活化ポリオワクチンの開発を行ったソーク博士も含まれていた.彼らのワクチンは,発育鶏卵で増殖させたウイルスをニワトリ赤血球への吸着性を利用して,濃縮・精製し,ホルマリンで不活化した全粒子ワクチンであった.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

掲載誌の紹介

インフルエンザ2016年1月号(Vol.17 No.1)

「インフルエンザ」に関する情報を必要とするあらゆる領域の一般臨床医,基礎研究者,学生などを読者対象に,ウイルス学の最新の研究成果から,公衆衛生的見地に立った予防対策まで,インフルエンザ領域の情報を継続して提供する。

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