巻頭言
渡り鳥とH5N1
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- 掲載誌
- インフルエンザ Vol.13 No.1 7-8, 2012
- 著者名
- 高田 礼人
- 記事体裁
- 抄録
- 疾患領域
- 呼吸器 / 感染症
- 診療科目
- 一般内科 / 呼吸器内科 / 耳鼻咽喉科 / 老年科 / 小児科
- 媒体
- インフルエンザ
毎年秋に, 渡りガモの糞を集めにモンゴルと稚内に行く. 私が北海道大学獣医学部の助手であったころから10年以上続いているイベントである. 集めた糞からは, インフルエンザAウイルスが毎年ほぼ一定の率で分離される. 亜型はさまざまであるが, H3とH4亜型のウイルスが多い傾向があるようだ. 今後その傾向が変わるのかどうかは興味深い. いうまでもなく, これらのウイルスは家禽に対しても哺乳動物に対してもほとんど病原性を示さない. 当時は, インフルエンザAウイルスの自然宿主(カモなどの野生水禽)が保有するウイルスを分離し, 亜型を決定するという一連の技術を学生に習得させる長閑な実習も兼ねた調査だった. しかし, 2005年春に野生の渡り鳥がH5N1高病原性鳥インフルエンザウイルスに感染し大量に死亡しているのが中国の青海湖でみつかって以来, 様相が変わってきた. 同年にモンゴルでも, 北上中に斃死した白鳥やインドガンから中国由来のウイルスが分離された.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。
