血管のメカノバイオロジー
内皮細胞による血流センシングと循環調節
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- 掲載誌
- 血管医学 Vol.11 No.4 33-40, 2010
- 著者名
- 安藤 譲二
- 記事体裁
- 特集 / 全文記事
- 疾患領域
- 循環器 / 高血圧 / 血液 / 脳血管障害
- 診療科目
- 一般内科 / 循環器内科 / 神経内科 / 血液内科 / 老年科
- 媒体
- 血管医学
『Summary』 血管内皮細胞は血流に起因するメカニカルストレスである剪断応力(shear stress)を介して血行動態の変化をとらえ, それに応答することで循環系の恒常性を維持している. 内皮細胞が剪断応力をセンシングする仕組みについてはイオンチャネル, 増殖因子受容体, 接着分子, カベオラ, グリコカリックス, 繊毛などさまざまな膜分子や膜のミクロドメインが関与し, 多岐にわたる細胞内情報伝達経路が活性化することがわかってきたが, まだ詳細な分子機構は解明されていない. 最近, 細胞のメカノセンシングに細胞から放出されるATPと細胞膜に発現するATP受容体を介するATP-メカノカップリング機構が注目されている. 血管においても剪断応力により内皮細胞からATPが放出され, それが細胞膜に発現するATP作動性カチオンチャネルP2X4を活性化して細胞外Ca2+の流入反応を起こす機構が存在する. 最近, P2X4ノックアウトマウスで剪断応力のCa2+シグナリングが起こらなくなると, 血流依存性に起こる内皮のNO産生や血管拡張反応や血管のリモデリングに障害が現れることが示された.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。
