誌上ディベート
B型肝炎からの肝発癌の指標としてのHBs抗原量 HBs抗原量は肝線維化進展に関連し,HBs抗原の多寡で治療方針を決定できない
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- 掲載誌
- Frontiers in Gastroenterology Vol.20 No.1 35-39, 2015
- 著者名
- 髭 修平
- 記事体裁
- 抄録
- 疾患領域
- 消化器 / 癌 / 感染症
- 診療科目
- 消化器外科 / 腫瘍内科 / 消化器内科
- 媒体
- Frontiers in Gastroenterology
「はじめに」近年,HBs抗原測定系の進歩により定量測定の臨床的有用性が認識されてきた。自然経過でのHBs抗原陰性化例も少なくないことが明らかにされ,HBs抗原消失が抗HBV治療の長期目標となった。しかし,肝発癌の指標としてHBs抗原量を解析するには,ほかの要因を含めた評価が必要である。
「HBs抗原測定系の進歩と意義」HBs抗原は,B型肝炎ウイルス(HBV)外被の表面抗原であり,HBVマーカーのなかでも最も基本的な検査である。近年,測定感度や定量性が向上した結果,治療効果や病態評価に関連して新たな意義が見出され,報告が相次いだ。その結果,肝臓病に関するtop journalで,“Hepatitis B surface antigen(HBsAg): 40-year-old hepatitis B virus seromarker gets new life.” 1)あるいは,“A new role for an old marker, HBsAg.” 2)などのeditorialが著される状況となった。HBVが肝細胞内で再増殖を行う際には核内のcovalently closed circular DNA(cccDNA)が鋳型となるが,現実的には肝組織を検体とするcccDNAの定量測定は困難である。HBs抗原の産生もcccDNAの情報をもとに行われる 3)4)ため,HBs抗原は肝組織内cccDNAの血清中のsurrogate marker としての意義もあるものと考えられている。
本企画「誌上ディベート」は問題点をよりクローズアップすることを目的としており,このテーマに対して,あえて一方の見地に立った場合の議論であって,必ずしも論者自身の確定した意見ではありません。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。
